前回は、卵・乳製品不使用のお菓子製造から、卵・乳製品・小麦粉不使用のお菓子製造への変換プロセスをお話しました。
アレルギー対応のお菓子と銘打った地点からから始まる製造責任はとても大きいものでした。
趣味でマクロビオティック菓子を作っていたレベルからのスタートでしたので、私たちは食品工場やら規制とか難しいことは全く分からないところからのスタートでした。
ですので製造側の立場よりも、もし自分の子供が重篤な小麦アレルギーを持っていたらという立ち位置で、色々な想定をして対策を考えていきました。
分からない知らないというのはある種強いです。色々なところに話を聞きに行ったり、人を紹介して頂いたり、工場見学をさせて頂いたりと突撃で色んな方々に助けて頂きました。今現在もそうです。。
色々な方々のお力添えやご協力を頂いて販売数も増え、使っていた工房では手狭になっていきました。
私たちの工房は、この後工場を建設して移転することになりました。
そのお話をする前に、私たちが作るお菓子についてご説明させて頂いたらと思います。
どうして工場に移転することを決めたのか、そんな理由もご理解いただけるかもしれません。
禾の「SWEETS AIDスイーツエイド」というお菓子は、食物アレルギーのある子供たち向けに開発しました。
食物アレルギーのある子供たちが、アレルギーのないお友達に自慢できるような、みんなで一緒に分け合って食べられる、そんなコンセプトのお菓子です。
「分けっこできる、よろこびを」これを実現できるように今もスタッフ一同頑張っています。
みんなに自慢できるということは、一般に販売しても美味しいといってもらえる品質の商品レベルのものを作るということ。
またそれと同時に、食物アレルギーのある子のお母さんの作るような身体に優しいお菓子であることが必要だと思いました。
そして私たちは、この2つの両立を念頭においた「SWEETS AIDのこだわり」を作りました。
今の工場に移ってからの改訂版をご紹介します。
SWEETS AIDのこだわり
1.使用原料選定基準
・主原料はなるべく国産を選びます。
香川県、中国四国地方、九州までのなるべく近郊の遺伝子組み換えでないものを
・海外産のものは、有機もしくは遺伝子組み換えでないものを
・なるべく精製・精白されていないミネラルの多い原料を
・製粉、加工工場内に、小麦や小麦タンパク(グルテン)がない工場の原料を
2.卵・乳製品・小麦粉・そば・ピーナッツ・動物性食材は一切使用しません。工場にも持ち込みません
3.化学調味料、合成保存料は一切使用しません
4.アレルゲンの混入がない事を常に確認しておくこと
・製造ラインの定期的な小麦タンパク検出検査を行います
・定期的な商品の小麦タンパク検出検査を外部機関で行います
5.お菓子を食べてくれているお客様の笑顔を思い浮かべながら製品づくりをします
とてもやることは沢山あるのですが、やはりこれは私が親ならば信用できると思えるために最低限必要な条件ではないかと思います。
グルテン不耐性の症状を持つ方も、グルテンフリーをやっている方も安心して召し上がって頂けますよと言えるのは、このこだわりがあるからでもあります。
さて、次回は工場のことをおはなししますね。